神は死んでいるか?1

合間に笑える要素がいくつか含まれていたから、そのおかげで面白いと感じつつ読むことができました。たぶん原作知らなくてもすごく楽しめると思います。やさしく、せつなく、感動的な、この作品はおすすめです。これといって刺激的な事件が起こることはありませんが、みんなを幸せにしたいというヒロインの純粋な笑顔に癒されます。（それこそ、単にサービスの意味でHシーンが数ページ欲しい感じでした）

意外に馴染む者や性格の合わないコンビなどがあり、見ていて面白いです。とりあえずはこれからどんなふうに話が展開していくかですね。絵柄はしつこくなくてサッパリしてて、人によっては少し物足りなく感じるかもしれませんが、クールなストーリーに合っているのではないでしょうか。エロはおまけで、悪に洗脳される女の子が見たい人（しかもギャグオチが好きならなおさら）と言う狭い範囲にはお勧めです。

また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。キャラは筋肉質ですが、ムキムキってわけでは有りません。ただし、皆が思い描くようなとは少し違うかもしれない。おかげで全体の暗さが薄らぎ読みやすい印象があります。でも少女の方はそうじゃない。長編シリーズ化を願いたいところです。けっこう細かい伏線のようなものも張られていて、続編で生かされてくるのかなと思うと楽しみですね。

オチがいい。風の音が聞こえてきそうなラストシーン。実に切ない！直接的なエロは無いですが、技をかけられている時の苦悶の表情などは、十分にエロくて満足するものでした。手に取りやすい価格ですし元ネタに関心のある人は購入してみては如何でしょうか。前書き挨拶や、後書き挨拶もびっしり書き込まれており、古き良き時代の同人誌そのままのテイストが感じられました。