THE END OF FATE

友達のPSP画面を見せてもらうくらいでゲームは未プレイの筆者ですが、何気なくバックコーラスを口ずさむようになっていました。今回は自販機の前で話は進み、飲食物を目の当たりにしながらも買えない無一文を強調する場所設定もニクイですね。作者さんがTwitterでセールをしているのを知り購入。

まさかの失踪本です。少し古風な感じで、懐かしい気持ちになりました。好きなら価格も手頃ですし購入してみてはいかがでしょうか。手書きの注釈やセリフ字など、手作り感のある同人誌です。オチがいい。そのキャラクターの性格がよく出ていると思います。（それこそ、単にサービスの意味でHシーンが数ページ欲しい感じでした）

ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。いきなり強くなろうとしても、詰め込み系の修行はかえって上手くいかないということが分かる内容となっています。絵柄も少し少女マンガ的でかわいい感じかな？絵柄も雰囲気も良いので今度はもう少し長い話が読みたいと思いました。原作単行本と同じシチュエーションでありながら、おもしろおかしく遊んでおり、アニメだけよりも原作単行本も読まれていた方はより楽しめる要素が含まれております。

マンガだけでなく、小説風な文章や4コママンガなどもあって飽きないようになっているのも良いですね。ゆるーい人たちによるゆるーい人情です。今回のヒロインは多重人格という設定で人格がコロコロと変わるのが面白いです。紙媒体は絶版なので入手方法はこの電子媒体のみとなっています。しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。