やもすれば独善的にすら思える小品集

ただの暇潰しにと買いましたが、それ以上に価値のある読み物です。各キャラクターも魅力的に動き回っているのでギャグもより面白く感じることができました。話のオチも面白く非常に読み応えがありました。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。

作者らはかなり詳しいようで、一部玄人受けするテーマがありますが、巻末に解説がついています。幸せに暮らしているはずの二人の仲が……ラヴラヴなだけに状況的に色々すれ違ってしまうのは悲しいものがあります。ごくごくと温かいものを飲むシーンも微笑ましいですね。萌えの人にオススメします。確かにダメーな感じだけど、底抜けのお人よしっぷりが憎めません。

キャラとの掛け合いというか会話のギャグ要素が半端ないというか結構笑わせてくれる会話で凄く面白愉快に漫画読めた過去に原作もプレイしたのでノスタルジックな気分で読ませていただきました。なかなか切ないお話です。そこは実際に読んでみてください。一作目のテンポの速さと、作中での経過時間を考えると二人の関係の進展はややゆっくりに思えます。ストーリーはさほど変わりませんが、書下ろしも多く入っております。

最初から、最後まで心の中から笑える、と言ってもギャグつて訳では無くって、ちょと考えさせられつつも笑えるお話でした。後のお楽しみということでしょうか。セリフ付き絵本のような形で読み進んでいく作品で風景、特に空が非常に印象的な作品です。一場面を切り出したようなイラストも和みました。このサークルのギャグ本はいつも面白くていつも楽しみにしています。ぜひともご購入の検討をしてみてはいかがでしょうか。

こちらの漫画でも描かれておりますが、熱い！シリアスの間にコメディを挟むのがいいアクセント！