守りたいもの

販売されてから年数が経過していることもあり、どこか温かな懐かしさを感じる絵柄にクスッと笑えるギャグ本です。作者の体験談なだけあって、細かいコダワリもありますが、それはそれ。そして、平和であっても、雰囲気だけの作品ではなく、ちゃんと小さな話になります。

でも告白があったり、それでも今までの関係でいたり、好きなのに命の取り合いをするという不思議な心理描写は期待通りでした。やわらかいタッチで、とても親しみやすい感じを殺さずに、それぞれのキャラクターが一生懸命考え、行動し、生きている。ヒロインと主人公のやり取りが微笑ましくて心がホッとします。人間の言葉で会話してくれるのシリーズですね。……はっ、思わず現実逃避してしまいました。

どちらも秘められた気持ちのような何かが表面化しているので、見ていて楽しかったです。シュールの極みです。元々、のお話は大好きです。写植ではなく、セリフの文字が手書きのお話もあり、これはこれで味があるものだと再認識しました。ネタバレなのでこれ以上は秘密。予想外の発言をしたことから、周囲は凍りついたかのような静けさが発生。長編シリーズ化を願いたいところです。

不思議なゆるキャラが好きな人にはかなりオススメできます！それで脱がされる男性陣が少し色気があるように描かれているのは気のせいでしょうか？wほぼが主役。手書きの部分が見えるからこそ、手作り感があり、作品に対する愛が感じられます。この作品は真の意味でデジタルコミックです！シリアス有となっていますがコミカルなテイストが強い印象を受けました。

戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。