赤城と呼ばれた深海棲艦

全体的に好きな人にとってはとても気に入りやすい作品ではないかと思います。なにやらアニメ本編でもありそうなハナシですね〜（^_^;）表紙ではボロンと堂々と見せつけてくれておりありがたいですね。の、どこか白くぼやけた空気がたっぷりと詰まった作品でした。

話の内容自体は、わりとよくある内容なんですが、何度読んでもしんみりとして、優しい気分になってしまいます。固定カプのが好きであれば、ハマる事間違いなし。発売時期が少し古いので、かなり絵のタッチに時代を感じましたが、それはそれでかなり味があると思います。しかしそこが彼の魅力。とても面白かった！なかなか切ないお話です。雰囲気のある絵でしかもちゃんと描きこみしてあるので安心して読めます。

技絵もうまく描けているし、キャラクターの身体も肉感的でとてもいい。自分は元ネタを知っていたので、楽しめましたが、知らない方でも普通に楽しめる素晴らしい作品だと思います！とりあえずはこれからどんなふうに話が展開していくかですね。あと、即堕ちなので過程はありません。作者のごくごく個人の主体性を前面にだしていますので、同人らしく趣味や（いい意味での）独りよがりが全開です。

話のオチも面白く非常に読み応えがありました。写植ではなく、セリフの文字が手書きのお話もあり、これはこれで味があるものだと再認識しました。おかげで全体の暗さが薄らぎ読みやすい印象があります。家庭的で優しい女の子。なんとなく依存に汚染された恋愛といった気がしました。ほのぼのとした素朴な絵柄で、ほっとする安定感があります。

けっこう細かい伏線のようなものも張られていて、続編で生かされてくるのかなと思うと楽しみですね。どでかいパンツ出てくる、ブラジャー出てくる、これ、ファンタジー？ファンタジーだよね。ファンタジーの筈……