葛城広光展20230922

当時のほんわかとした自由な合同誌のノリを感じ取ることができます。果たして、このまま為すすべも無くやられてしまうのか……登場人物も出揃った感じ。最初から読み直してみると、また今までと違って見えて楽しめるのではないでしょうか？上述のように解釈させていただきますと、作者様は執筆当時、自分を取り巻く環境や社会そのものに多大なストレスを覚えていたのかもしれませんね。

冒頭のマンガはとてもシリアスで緊張感あふれる会話と驚くべき結果が待っていました。紙媒体は絶版なので入手方法はこの電子媒体のみとなっています。原作を存じ上げないので深いツボは分かりませんが、逆にファンの方ならより一層楽しめると思いました。ページをめくりながら懐かしいなーと思いながら昔のことを思い出しました。今回このレビューが書きたくてダウンロード版を購入しました。

相変わらずキャラが可愛くて、短編といえどストーリーの起承転結もしっかりしていて楽しめました。話が進むにつれ、主人公の異能っぷりがだんだんと目だってくる所も見逃せません。ただし、更に面白くなるのは、4コマ形式になった後半で、こちらでは数ページ止まりです。このシリーズに出てくる登場人物は、皆、逞しすぎて。人物描写も秀逸でスキがありません！

ですが、私はこのを知らなく絵柄が気に入って買ったのですが、それでも充分楽しく読めました。だが、それで彼女が救われていくようにも見える。だからといって買わずに見過ごすにはモッタイナイ一冊であると個人的には思います。一コマ一コマがとにかく可愛くて……。普通と違った面白さをくれます。人気原作に便乗しない原作無しのオリジナル作品も中々侮れませんね。

ボリュームがあるので読み応えもある作品です。キャラの心情がわかりやすいので『あぁ、なるほど』と納得できた作品でした。