メリーと蓮子の不思議なすごろく

今作では上記の告白に見られるように「鬱」に重点を置いた結果と言えるでしょう。でも、可愛くてとても暖かい話ですから、読者の心を優しく温めると思います。当時の同人誌というものの時代が感じられる作品です。内容はシュールなギャグ漫画で、原作をしていれば楽しめるものですが……変な出会いになっていたせいか爆笑してしまいました。

愛の言葉を聞いているうちに眠ってしまった女性の表情が綺麗だったので、印象に残りました。順番にこだわらず気になったものから買ってみて問題ないと思われます。作画面ではいつものように白黒がクッキリついた絵で見やすく、スラスラとあっという間に読み終えました。確かにダメーな感じだけど、底抜けのお人よしっぷりが憎めません。絵柄のタッチも細かいところまで丁寧に線をかいているし好感がもてました。

丁寧に描かれた背景や料理、海外ホームドラマを彷彿とさせるセリフ回し、と先の展開がわかっていても何度となく読み返したくなる作品です。後のお楽しみということでしょうか。オススメです。これからの作品も楽しみですでも、笑いだけじゃ無いんです、とても心に優しい、癒されたいときに、心があたたまって、愉しくなるお話です。作者さんがTwitterでセールをしているのを知り購入。むしろ只痛いだけである。

原作を知らなくても、好きで、昔の雰囲気だけを味わいたいという人にもおすすめです。オススメは力いっぱいはしないが、たまに毛色の違った漫画を読んでみたい人はどうぞ。まさににぴったりな一冊でした。具体的なキャラ描写がなかったがようやくとして、ストーリーに入ってきました。元ネタ自体が懐かしいものなので、もしかしたら触れた事のない人もいるかもしれませんが、そんな人でも問題なく楽しめる作品になっています。