浅い海の上の踊り子

直接的なエロは無いですが、技をかけられている時の苦悶の表情などは、十分にエロくて満足するものでした。お金がないということで、食べ物や服に困っていますが、今回はとりあえず何とかなるので、そこは実際に読んでください。ファンのファンによるファンの為の作品です。

あらためて読んでみても楽しかったし、満足です！飛べるとこまで飛んでほしいものです。作成当時の流行ネタを絡ませており、作者の遊び心もツボにハマりました。ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。

その後、勇者が目覚めた直後に大型モンスターのドラゴンが出てきます。性格が全く違ってツンデレっ娘の発言が面白かったですね。エッチなシーンはありませんが、二人の関係の微妙さに萌え！雰囲気のある絵でしかもちゃんと描きこみしてあるので安心して読めます。絵の描き方としては、丸めの顔にキラキラした大き目の瞳などキャラクターの雰囲気を上手く捉えています。

しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。普通と違った面白さをくれます。お互いがようやくスタートラインを迎えたといえるエンディングでした。これでたくさん客が来るだろうと思ったけど台風だから誰も来ないという寂しいオチも面白かったです。一部、どうしてもを知らないと理解しきれない部分もあります。

医学的な異常は見つからなくても、身体は不調を訴え、身近な人にすら理解されなかったりしつつも、何とか外に出たり先に進もうとする主人公の必死な姿が描かれており、応援したくなります。