墓にゃ降ります涙の雨が！！ 島さち子

ちょっと頼りない主人公の態度にもどかしく思いつつも応援したくなる不思議な魅力を持っている……かな。この作品だけでも十分楽しめたけど元ネタを知っている人なら、どこがどうギャグ化されたのかが良く分かるのでより楽しめるのではないかと思う。表紙がパッと見でかわいかったので、セール中ということもあったのでササッと買いました。

もちろん今回も相変わらずなまったり日常ネタを収録。続編を書いてくれないかなぁ……誰も傷つけることなく、安心して読める作品です。「鬱」の名を冠する作品としてあるべき姿なのかもしれません。アニメでみたら、さらに燃えるんでしょうね。も面白いですね。本編ではおっとりのんびりなが、軽くダークなキャラになっています。

登場人物の過去や経歴が複雑だったり、キャラの繋がりが謎だったりして、結構感情移入しちゃってます。ほんのりと前向きな気持ちになれる作品、心から好きだ 他の人にも読んでもらいたい、と思える作品です。コメントに困るのですがハッキリ言わせていただくと、内容としては地味ですね。でも、その地味さがすごいいい味を出してると思います。元ネタ自体が懐かしいものなので、もしかしたら触れた事のない人もいるかもしれませんが、そんな人でも問題なく楽しめる作品になっています。

面白いのが、登場人物の名前がいっさい登場せず、目的や価値観だけを一人歩きさせて物語を展開する手法ですね。苦戦は確実です。次回にも楽しみです。全体的に好きな人にとってはとても気に入りやすい作品ではないかと思います。個人的には満足だった。読み終えたあとも心に柔らかい感情を残してくれる作品です。ネームの間が絶妙なまったり系の風味もあって、これも繰り返し読める再読性を高めてます。

物語やキャラの設定が意外と珍しいと思います。