うちのじまんのメイドさん　巻の2

次第に、そんな彼女の心のうちを何とか追いかけてみようと思うようになりました。気が向いたときに思い出したように見る程度でも楽しめる、お得な一品。その自然で豊かでキュートな表情が、ストーリーにメリハリを利かせ、読むものをぐいぐいと引き込んでくれる。あらためて読んでみても楽しかったし、満足です！昭和レトロで今だと黄ばんでいるような髪質を彷彿とさせるものが随所から伝わってきます。

また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。大好きな作品だったために強い愛着がありましたので当時即買いしました。購入したときは悲しい話かなと思いましたが、読んでみると悲しさだけではなく、やさしさやおもしろさといった感じがうまく調和をなしていました。好み。原作に対するフリートークもあって作品への愛が伝わってくる良い作品でした。

絵の描き方としては、丸めの顔にキラキラした大き目の瞳などキャラクターの雰囲気を上手く捉えています。ただし、いくつかのサポート期間や時事テーマなど、既に過去形になった内容が一部ありますので、恒久性には欠けます。の問題がテーマのため、心の病を経験したことがある人は共感できる部分が多いと思います。面白いキャラが登場し、現地の言葉、当時の言葉を交えつつ解説・進行してくれるので、分かりやすく頭に入ってきました。

シリアスストーリーと書いてありましたが、さほどシビアなシーンもなく、少年漫画的として安心して読めます。気軽に楽しく勉強出来ました。まんまと作品に取り込まれていった訳です。安価での世界観を堪能できる作品です。絵は若干癖があると思う、好き嫌いは分かれそうだが妙にエロイというか色っぽい。ネタバレなのでこれ以上は秘密。そのシリアスな部分も、決して暗いものではなく、むしろ清々しく、何とも爽やかなものです。