野郎ども、物理だ!

絵は、綺麗に纏まっていますし、話もゲームの流れから納得できる作品だった。なつかしのファンタジーRPGのパロディ同人誌ですね。内容はシリアスですが、そこまで重いとは感じませんでした。行動も言葉使いもこの雰囲気と設定に合わせた物ですから、作品の全てが一つに感じます。

キャラが結構いてて、それぞれが動き出してストーリーに絡んできているのでオモシロイです。原作を知らなくても最初の方でキャラクターの顔・名称・性格など説明されているのでとっつきやすいかと思います。ヒロインと主人公のやり取りが微笑ましくて心がホッとします。可愛くないはずがありません。のようなバトル形式で進む事もあり、非常にスピーディーに話が展開します。

すわ過失傷害かと思いきや、男性は立ち上がり、元気はつらつで去っていきます。ある意味一番らしい内容かもしれません。特に理由はなく、ただただ面白い中身で、主人公はいろいろなところに行って、皆に笑顔で迎えられ楽しい気分にさせてくれる作品ですね。話の内容自体は、わりとよくある内容なんですが、何度読んでもしんみりとして、優しい気分になってしまいます。

あの男が自爆を選択するまでに何があったのか、妄想全開でお楽しみください。そういうのが大丈夫な方はどうぞ是非。長編シリーズ化を願いたいところです。おまけののためだけにでも買う価値はあります！なんというか、全体的に「あたたかい」んですよね。各イラストもさることながら後ろ表紙は力が入っていると感じる。ストーリーパートも優しい雰囲気のお話でとても癒され、作者の原作愛を深く感じることができました。

ヒロインの何気ない仕草の一つ一つが妙にエロく、18禁ではないのに18禁ぽい雰囲気でドキドキしてしまいました。もう一つの話があればもっとよかったと思います。