ウ〇娘ログダービー。

高校生の頃のさわやかな懐かしい感覚がよみがえる様でした。しかし、それでも面白さになんら劣ることはないいと確信しています。今作では上記の告白に見られるように「鬱」に重点を置いた結果と言えるでしょう。眼鏡をかけたキャラクターがおっとりした性格だとすごく優しい印象になるんですよね。

そんなにかっこよく歌ってないのも、馬鹿っぽい内容に合致してプラスです。オチもクスリと笑えます。それでも見て欲しい。それこそがこの作品のテーマ、持ち味です。余計なことは言わずに命乞いをしろと告げる女の子に対して、キザなセリフを言ってなんとかしようと考える主人公が面白いですね。原作を知らなくても最初の方でキャラクターの顔・名称・性格など説明されているのでとっつきやすいかと思います。

キャラーがその話にぴったりで、明るくていい人達です。どでかいパンツ出てくる、ブラジャー出てくる、これ、ファンタジー？ファンタジーだよね。ファンタジーの筈……そちらだけでもかなり面白く、それだけでも満足できるなーと思っていたのですが、買ってよかったです！は本っっっ当に愛に溢れた物語です。本作に登場する少年は簡単に言えばありきたりな性格。

絵的には胸が大きくスタイル抜群で、顔は大きな目がチャームポイントで、タンクトップを着ており活動的な雰囲気が良かったです。このシュールさは、レビューできません。不良少年とは言っても髪を染めて煙草を吸う程度のもので、一人でいるのを好む、そして委員長のパンツには赤面しちゃう可愛らしい一面もある普通の高校生ですので感情移入し易いと思います。同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。

妥協の無い丁寧な書き味は、たとえ1つ1つのコマに切り取ってしまったとしても、ストーリーが溢れてくるような、生き生きとした表情を持っている。