旅の宿 佐世保編

少々ネタバレ的になりますが、サンプルにある、えっちなシーンというのは、少年誌に載せられるようなささやかなものですので、そういったものが苦手な方にも全く問題ないものです。人気原作に便乗しない原作無しのオリジナル作品も中々侮れませんね。同サークル様の別作品を買わせていただいて、絵柄がとても可愛らしくこちらの作品も購入させていただきました。少し古風な感じで、懐かしい気持ちになりました。というのはマイナーですし、好き嫌いが分かれるジャンルだけど、見ておいて損は無い作品です。

何気なく手に取った本が、とてもわくわくする内容だった感覚に似ています。頭を打つとまるで別人になっちゃってギャップが凄まじいです。今回の話は今までと違う印象を受けました。話は主人公の内面をメインに追っていき、ラストで大きな変化が起きる構成です。ちょっとしたどんでん返しが序盤にあり、そこからは一気に強引な展開でぐいぐい話が進んでいきます。

ほんのりと前向きな気持ちになれる作品、心から好きだ 他の人にも読んでもらいたい、と思える作品です。いや、ギャグ漫画ですしね。登場キャラクターも有名所ばかりなので、元作品を詳しく知らなくても十分面白いと思いますし、同人誌初心者向けとしてもいいように感じます。ごくごくと温かいものを飲むシーンも微笑ましいですね。まんまと作品に取り込まれていった訳です。

ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。どんなにつらく、苦しかったかを激情に任せて独白する。現代社会の闇の部分というかムリがたたった部分がモチーフのため、多くの人に読んでもらえれば社会全体としての理解も深まるのではないかと思います。電子マネーの残高が余ってて何か安くて面白そうな漫画とかはないかと探してたところ、たまたまこのシリーズが目に付いたので買ってみた次第です。