忌憚少女 参

このサークルさんの作品全般に当てはまることですが、展開も作風も原作を尊重していながら、そっと？いぢっています。おまけ漫画がついていてお得感もあるし最後まで楽しく読めました。レビューを書くにいたるまで、何度も読み返してしまいました。今回も緊迫した展開で目が離せません！

後のお楽しみということでしょうか。まず登場シーンから飛ばしていて、いきなり屋上の柵を乗り越えようとしたり、パンツ丸見えで主人公の上に落っこちたりしています。考証は確かに相当ぶっ飛ばしてますが……まぁそういう部分はあまり問題ではないでしょう。作者のごくごく個人の主体性を前面にだしていますので、同人らしく趣味や（いい意味での）独りよがりが全開です。

165円の価値は十分、元が取れたと感じられます。主人公も幼馴染もかわいすぎます。眼鏡をかけたキャラクターがおっとりした性格だとすごく優しい印象になるんですよね。でも少女の方はそうじゃない。武力によるものであるのに、どこかほんわかとした世界感も残っています。絵のクオリティが高く、女の子がとてもかわいかったです。

萌え文化としてのメイド服がこんなに前から愛され続けているんだなぁと発売日を見て改めて感じましたwだからこそのこの本だ！原作のメインキャラが総出動して原作ネタのギャグ満載のコメディ作品となっています。サンプル画像とサークルサイトを見て面白いと思ったら、購入を検討されては如何でしょうか。個人的にはネタが一番ツボにきました。「鬱」の一文字で距離を置いてしまいそうな方でもお勧めします。

同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。ギャグもあり、とても楽しめます。果たして、このまま為すすべも無くやられてしまうのか……それにしても、牛乳屋さんはとても絵が綺麗です。