東方紅龍奇伝3

本作はという心の闇を、上手くストーリーに織り込んでいるように思う。そして、いつもとは違いの季節という変わったシチュエーションを味わうことができました。また、質問コーナーという形で、この作品の入れ込みが充分伝わってくるのも良かったです。すごく気になる作品となりました。本編ではおっとりのんびりなが、軽くダークなキャラになっています。

原作は美男美女のキャラが出て来るお話なのですが、こちらではコミカルでギャグタッチにデフォルメされていてとても可愛いです。予算に余裕があるかたは、ぜひ合わせ買いもどうぞ。ヒロインのキャラが絵的にも性格的にも魅力的だと思います。二人が結ばれて幸せでと言う結末が好きな人には、決して向かない。この作品だけでも十分楽しめたけど元ネタを知っている人なら、どこがどうギャグ化されたのかが良く分かるのでより楽しめるのではないかと思う。

物語は、それを淡々と描いているが、そこにはしっかりと少年少女のひとつの青春が垣間見える気がした。妹はものすごい甘えんぼ坊で油断するとすぐにがぶがぶしてきます。絵柄も少し少女マンガ的でかわいい感じかな？絵柄も雰囲気も良いので今度はもう少し長い話が読みたいと思いました。必見。キャラが結構いてて、それぞれが動き出してストーリーに絡んできているのでオモシロイです。

「元ネタを知らなくても楽しめる」といいますが、「パロディ」は元ネタを知ってこそ。少女は冷淡に振る舞うことで良心の呵責を打ち消そうとしますが、路傍の花に向けていた優しい眼差しを指摘されてますます決意が揺らぐことに。あの男が自爆を選択するまでに何があったのか、妄想全開でお楽しみください。をご存知の方は是非。作画面ではいつものように白黒がクッキリついた絵で見やすく、スラスラとあっという間に読み終えました。