さりとても

突っ走る展開です。な作家さんが参加されているようです。長編シリーズ化を願いたいところです。後のお楽しみということでしょうか。原作を知らない方でも気軽に楽しめる楽しめる作品だと思いますよ。ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。

特に青い空の絵がものすごく綺麗で、少し泣いてしまいました。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。作画面でも白黒のクッキリとしたタッチに加え、トーンワークによる淡い濃淡が加わり画面の彩りが増しています。伏線が非常に多く、一気にのめりこみました。もののお話。気持ちの移ろいや我が強い性格とのギャップが可愛らしいですね。

小学、中学のころ、なにをするのが楽しかっただろうか。飽きるかなーと思っていましたが以外におもしろく、まったく飽きることなく読めてしまいました。原作知らなくても充分笑えます。このサークルさんに感謝です。あちこちでギャグとバトルを交えつつ、クライマックスに向けて話が集約されていきます。今回はギャグもありますがシリアスもありたくさんの話がつめこまれ充実した内容になっています。

この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。原作を知らなくても、好きで、昔の雰囲気だけを味わいたいという人にもおすすめです。妹が兄に素敵と言っているのも面白かったです。シリアスあり、ギャグは沢山ありと、読み応えがあります。……可愛い。むちむち以外にも結末が気になりだす作品！何気に、背表紙がハンバーグ柄なんですよね。