つかささんのとある1日・その2

マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。予算に余裕があるかたは、ぜひ合わせ買いもどうぞ。モモがプリケツっぽくツヤツヤしてるのも好き。物語やキャラの設定が意外と珍しいと思います。

姉妹であり、かつ同姓であるがゆえの繊細な心理描写も良く出来ているし、互いが互いを想うが故に出した答えの切なさと寂しさ。びっしりと手書きの文章が書きこまれているページがあり、原作愛がとても伝わる作品です。シリアスな描写ではありますが、「いい関係だな〜」と、なんだか微笑ましく感じてしまいます。ヒロインがほんわかした雰囲気のしゃべり方で、胸キュンってなれます。自分は元ネタを知らないのですが、普通にギャグマンガとして十分に楽しむことができました。

ストーリーもギャグのテンポがよくてサクサクと読み進められます。男との絡みはありませんが、かなり扇情的な姿で戦い、大股広げて食い込みも気にせず戦う姿に反応しまくってしまいました。深刻と言う程では無いけれど、少し自分の中で思い悩んでいる人に、ちょっとお勧めのお話です。人物描写も秀逸でスキがありません！すごくセンスある線で上手いです。

だんだんと追い詰められパニックに陥っていく中で気づいたみんなのやさしとあたたかさ……なんというか、人にやさしくしよう、そう思わせてくれる漫画でした。ヒロインが学園を征服しようと企み、いろんな策略を練ったりする話なんですが、その手段が微妙にセコくて終始ほのぼのとした展開。ただ、お話自体は良く出来てます。丁寧な書き込みが、物語の文章で語らず部分についても、空気感のようなものをかもし出し、すんなりと物語にはいっていくことができます。

自分自身はただ単に「可愛いなー」くらいの意識しかなかったのですが、この本ではかなり熱く・濃く解説されていて今までより更に好きになりました。