陰謀のセオリー総集編 上

そして、いつもとは違いの季節という変わったシチュエーションを味わうことができました。肉感的な女性の描き方には定評のある作者がエロかっこいいお姉さまの死闘を描く。金のたまはまとめてご購入をオススメします。でも少女の方はそうじゃない。ほのぼのがお好きな方は是非。某ゲームをギャグ風に二次創作した本です。自分は元ネタを知らないのですが、普通にギャグマンガとして十分に楽しむことができました。

購入したときは悲しい話かなと思いましたが、読んでみると悲しさだけではなく、やさしさやおもしろさといった感じがうまく調和をなしていました。戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。会話のテンポや展開の早さなどもよく、読むのに苦労したりイライラしたりということは全くありませんでした。

短い漫画の難しいところは「少ないコマでいかに綺麗に面白く起承転結を詰め込むか」にあると思いますが、この作品では起承転結がしっかりしていたので楽しめました。ふと手にとってみてみるとクスっとできるものがありますよ。最高のエンディングでも最悪のエンディングでもない、一つの節目。作画面ではいつものように白黒がクッキリついた絵で見やすく、スラスラとあっという間に読み終えました。内容も漫画やイラスト・小説まで様々でまさに昔を感じさせる内容です。

スルーしていたのマンガが存在していたこと自体で、この作品は間違いなく「買い」の部類でしょう！二つをうまく組み合わせてシュールな笑いを提供してくれます。長編シリーズ化を願いたいところです。同人誌なので通常の漫画のようなボリュームを確保できないのは分かりますが、残念でなりません。若干コミカルな要素もありストーリーもしっかりしている。内容もいい感じですしチョイエロがまたいい味をつけているので私としてはオススメできるものです。