おやしろ絵巻

独特のギャグセンスツボにきました。キャラクターの表情がよく、また感情方面でも感情移入しやすいので良かったです。ひとつひとつを深く掘り下げているというよりは、浅く広くといった作りなので、気負いせずサっと読むのに最適！やわらかい語り加減が特徴の作品だと、どうしても文やコマを削り、キャラの動きが秩序だってしまい、わざとらしくなりがちだが、この作品は違う。

他の2人の登場人物の設定も、しっかりしていていますね。その理由が結構深い感じで、なかなか印象に残りました。全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。というのはマイナーですし、好き嫌いが分かれるジャンルだけど、見ておいて損は無い作品です。

キャラをかぶらせている感じなんですけど、ネタをそのままやるんじゃなくて、ノリを似せている雰囲気なんでそれがまたいい味が出てます。主なネタはの特性やその技術的な背景です。合間に四コマ漫画もあり、全体的にほのぼのとした緩い日常を描いているので、まったり読めるのも良いです。なにやらアニメ本編でもありそうなハナシですね〜（^_^;）特にすることもなくマッタリ、ほのぼのなギャグマンガなので多くの人が楽しめるかと思います。

作者の方が実体験に基づき漫画にしたという事ですが、普通の漫画として読んでも面白く読めました。元ネタが元ネタだけにこの作品もギャグテイストです。たとえ今健康な人でも、本作を読めば、に逆に励まされることだろう。デザインが素晴らしい。制服モデルを作る際の参考にさせてください！も面白いですね。一部、どうしてもを知らないと理解しきれない部分もあります。

ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。原作ゲームをプレイ済みの方なら間違いなく爆笑するとても質の高い本です。