侍女と主

絵柄は最近の漫画によくあるものというよりは、若干アートに近いものを感じます。アニメでみたら、さらに燃えるんでしょうね。まず最初にキャラクター紹介なども用意されている点が読みやすくて良かったです。女の子同士でいちゃつくだけが百合ではないと教えてくれた作品でした。

各イラストもさることながら後ろ表紙は力が入っていると感じる。ほのぼのがお好きな方は是非。がいいですね。知っている方はぜひご購入を。もともとの性格がおとなしめな性格なだけに、他の人格がとてもギャップがあり楽しく読むことが出来ました。暇な時にまた読み返したくなる、これはそんな作品です。あらためて読んでみても楽しかったし、満足です！

幸せに暮らしているはずの二人の仲が……ラヴラヴなだけに状況的に色々すれ違ってしまうのは悲しいものがあります。ツンデレなキャラは珍しく、新たな魅力を発見できるかもしれません。シリアスストーリーと書いてありましたが、さほどシビアなシーンもなく、少年漫画的として安心して読めます。18禁作品ではありませんが、かなりのクオリティ高い作画で鑑賞用として楽しませていただきました。

単純に読んでいて面白い、そういう基本に忠実な作品を出せることは結局は作者の力量次第であるため、これほど素晴らしい作品に出会えたことに本当に嬉しい限りです。ところどころで微妙に電波なナンセンスギャグが混じりつつ、良くも悪くも普通のオチで終わっており、ニンマリとさせてもらいました。はたから見ている分には、どこも悪いようには見えないのだから。多くの作品の自然な絡みと、オチ要因として強力なガチな人達の存在感。

いきなり強くなろうとしても、詰め込み系の修行はかえって上手くいかないということが分かる内容となっています。内容や演出も、萌え方面に偏りすぎていないのが個人的には◎でした。