【絵本】できそこないのおとぎ話【赤ずきんのなりそこない編】

当初の目的である戦への参戦はまだまだ遠いようですが、このままあちこち寄り道しちゃってもいいんじゃね？って思わせます。画力があり女の子は可愛いですが、全体的に素朴で目に心地いい絵柄ですね。ヒロインがほんわかした雰囲気のしゃべり方で、胸キュンってなれます。

一作目のテンポの速さと、作中での経過時間を考えると二人の関係の進展はややゆっくりに思えます。やさしいイラストがその世界に入り込ませてくれます。エロはないです。これでたくさん客が来るだろうと思ったけど台風だから誰も来ないという寂しいオチも面白かったです。なかなか切ないお話です。ひょっとしたら、彼氏に「依存」することで精神の安定を保っているのかもしれませんし、作外では懊悩しているのかもしれません。

シュールの極みです。ネタバレしちゃいそうなのであえて多くは言いませんが、ファンの方必見の作品です。をご存知の方は是非。姫様をヒロインにしたボーイ・ミーツ・ガールの物語。男の子を驚かすために女の子がゆっくりと近づいていくしぐさがとても可愛い！「痒いところに手が届く」ように、「読者」の求める「ネタ」を全て網羅しているようです。

描き方としては手足が短めに可愛く描かれ、キャラクターごとに目の描きかたを変えて個性を強調しているのがポイントですね。作者さんのコメントでは苦労されたようですが、その甲斐はちゃんとあったように思えます。でも告白があったり、それでも今までの関係でいたり、好きなのに命の取り合いをするという不思議な心理描写は期待通りでした。好きな人であれば外れは無いと思います。

登場人物の過去や経歴が複雑だったり、キャラの繋がりが謎だったりして、結構感情移入しちゃってます。良いお話です。デザインが素晴らしい。制服モデルを作る際の参考にさせてください！いわゆる通常のエロはありません。