知波単絵巻(弐)

各イラストもさることながら後ろ表紙は力が入っていると感じる。短い内容ながらきちんとストーリー性もあります。内容はを中心していて、エロ同人マンガでも通用しそうな、オリジナリティがあります。過去に原作もプレイしたのでノスタルジックな気分で読ませていただきました。

なんとなく依存に汚染された恋愛といった気がしました。しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。ストーリーはさほど変わりませんが、書下ろしも多く入っております。作者の愛を感じる一品、脱帽です。スピンオフなマンガ第一弾です。やり込んだからこその弄る楽しさといいましょうか……「ああ、そうきたか」と思わずニヤリとしてしまう作品です。

キャラの心情がわかりやすいので『あぁ、なるほど』と納得できた作品でした。作者らはかなり詳しいようで、一部玄人受けするテーマがありますが、巻末に解説がついています。この作者による18禁作品に接して、この作者に興味を感じて購入しました。ヒロインが学園を征服しようと企み、いろんな策略を練ったりする話なんですが、その手段が微妙にセコくて終始ほのぼのとした展開。

作者の体験談なだけあって、細かいコダワリもありますが、それはそれ。絵柄のタッチも細かいところまで丁寧に線をかいているし好感がもてました。はい、アレです。失礼ながら、お話はそれ程期待してなかったのですが、最近はお話も結構おもしろくなってきましたっ。……次回作、本当に出ないかなぁ。かなり面白いほうではないでしょうか？

そんなにかっこよく歌ってないのも、馬鹿っぽい内容に合致してプラスです。この作品は雰囲気を最大限に生かしたストーリーであり、大人気ヒロインである恋の魅力を余すことなく描いた逸品でした。