アランとケイト2

今回のヒロインは多重人格という設定で人格がコロコロと変わるのが面白いです。どちらも勢いがあり、とても笑えました。また、登場人物たちはどちらかというと今風な感じで、若い人物主体で勉学とは正反対な感じですが、その者たちが活躍していきます。ヒロインがの設定は斬新でした。

かわいいと言っても、狙ったかわいさではなく何となく不思議なかわいさがあります。ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。当初の目的である戦への参戦はまだまだ遠いようですが、このままあちこち寄り道しちゃってもいいんじゃね？って思わせます。絵柄もかわいらしく、マンガの表現手法を用いた絵本のようなテイストを感じます。

ですのでそういったことに免疫がない方はやめておいた方がいいでしょう。読み終えたばかりですが、次が待ち遠しくてたまりません！後のお楽しみということでしょうか。今作では上記の告白に見られるように「鬱」に重点を置いた結果と言えるでしょう。ちょっとお目にかかれない、ヒロインの表情や仕草が可愛いです。個人的にこの作者の方の絵柄はとても気に入っているので機会があればでも分かりやすい作品をお願いしたいと思います。

値段自体はお手頃ですし、たまにはこういうのもアリでしょう。危うく18禁の世界に足を踏み入れかけたところで我に返って平謝り。マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。主に踏み付けと足責めで露出はなしです。やわらかい語り加減が特徴の作品だと、どうしても文やコマを削り、キャラの動きが秩序だってしまい、わざとらしくなりがちだが、この作品は違う。

伏線いっぱいなので、アレはどういうコトだろう……？コレはどうなってるんだろう……？と謎解きを（解けませんけどwwww）しながら読めるのが醍醐味のひとつでもあるかな。