星の降る夜─。

前書き挨拶や、後書き挨拶もびっしり書き込まれており、古き良き時代の同人誌そのままのテイストが感じられました。他の2人の登場人物の設定も、しっかりしていていますね。いや、ギャグ漫画ですしね。原作を知らない方でも気軽に楽しめる楽しめる作品だと思いますよ。

単純に読んでいて面白い、そういう基本に忠実な作品を出せることは結局は作者の力量次第であるため、これほど素晴らしい作品に出会えたことに本当に嬉しい限りです。真っ暗からだんだんと明るくなる、かっこよく、シリアス・バイオレンス・フェチ・コスチューム、そして個性的な絵柄のとても良い漫画です。血を見ると卒倒するのでいつもは事なきを得ているものの、今回は意識を取り戻した後に色っぽい悪女キャラに変貌。けっこう細かい伏線のようなものも張られていて、続編で生かされてくるのかなと思うと楽しみですね。

元ネタは詳しく知りませんが、作品内である程度説明があるので、大丈夫だと思います。そういうことなのか！ゲームに登場した人物達が色々なネタを提供してくれるので、読んでいるうちに笑ってしまうことでしょう。本編ではおっとりのんびりなが、軽くダークなキャラになっています。いきなり強くなろうとしても、詰め込み系の修行はかえって上手くいかないということが分かる内容となっています。

血の気の多い人格になったり、ミステリアスな人格に変化したりします。建物や道などが丁寧に描かれており人物がそこにいるという印象を感じました。四コマは読みやすく本編を知らなくても楽しめましたし、ボリュームも十分でコスパも良いです。原作を観た方なら特におすすめでしょう。登場キャラも増え、世界に広がりが出た。良いお話です。

イラストもよく細かい部分まで描かれていてよかったです。元の作品を知りませんでしたが、始めのページで簡潔に設定が描かれているので、知らなくても十分に楽しむことができました。