北風と太陽

発売時期が少し古いので、かなり絵のタッチに時代を感じましたが、それはそれでかなり味があると思います。小学、中学のころ、なにをするのが楽しかっただろうか。武力によるものであるのに、どこかほんわかとした世界感も残っています。のようなバトル形式で進む事もあり、非常にスピーディーに話が展開します。

イラストもかわいいですし、衣装もクオリティが高かったのでとても満足できる作品でした。全編通して大体がほのぼのな感じで、たまにちょっとシリアスというような構成です。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。過去に原作もプレイしたのでノスタルジックな気分で読ませていただきました。「は怖くて苦手」と言う人でも、これなら安心ですよ^^

あえて言うならば、カラーの表紙を入れてほしかったかなぁ〜……といった程度です^^この作者による18禁作品に接して、この作者に興味を感じて購入しました。内容も知りたかったことが分かって楽しかったです。原作を知らなくても、好きで、昔の雰囲気だけを味わいたいという人にもおすすめです。バトル描写もしっかりと描かれており、それでいてそこにギャグも交えるというなんとも見てて面白すぎる作品でしたわw

誰が一番可哀想かと言うと、可哀想じゃない人間が一人も（一部除く）いないのに、可哀想に思えない……登場人物も上手く描かれていましたし、誰だか簡単に分かるのがよかったです。全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。販売されてから年数が経過していることもあり、どこか温かな懐かしさを感じる絵柄にクスッと笑えるギャグ本です。