ルドルフとウララが入れ替わったおはなし

そちらだけでもかなり面白く、それだけでも満足できるなーと思っていたのですが、買ってよかったです！……次回作、本当に出ないかなぁ。小学、中学のころ、なにをするのが楽しかっただろうか。それこそがこの作品のテーマ、持ち味です。ギャグの内容も、あるある、そうだよねそう思うよねっ！

キャラも女子を中心に満遍なく出ているので、原作をご存知なら楽しめるかと。ゆるーい人たちによるゆるーい人情です。眼鏡をかけたキャラクターがおっとりした性格だとすごく優しい印象になるんですよね。お金がないということで、食べ物や服に困っていますが、今回はとりあえず何とかなるので、そこは実際に読んでください。タイトルやサンプル画像で惹かれるものがある方は購入して間違いないと思います。

また、まるで緩やかな長い坂を上り終えた様な読後感にこの作品の、誤解を恐れずに言うなら少し不快な、それでいて病みつきになるような魅力を感じました。大爆笑するような内容ではありませんが、くすりと笑えるところもちゃんとあるので、ただシリアスなだけの話ではないです。特に何も考えずに楽しめる内容です。でも、笑いだけじゃ無いんです、とても心に優しい、癒されたいときに、心があたたまって、愉しくなるお話です。

恋人になるまでの距離感やその過程ではなく、恋人になってからどのように彼女と接していくかが全体で描かれています。ギャグ系ファンタジー大好きな人は絶対ハマるかと、俺は超この漫画にハマりましたわwこの作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。

原作を存じ上げないので深いツボは分かりませんが、逆にファンの方ならより一層楽しめると思いました。少々ネタバレ的になりますが、サンプルにある、えっちなシーンというのは、少年誌に載せられるようなささやかなものですので、そういったものが苦手な方にも全く問題ないものです。