ラーメン大好き皇女アナスタシアさん 京都編

ギャグ展開ばかりなので、元の作品を知らなくても十分楽しめるものになっていると思います。何気に、背表紙がハンバーグ柄なんですよね。コミカルなタッチで、軽快なテンポでストーリーが進んで行くので読みやすかったです。ひとつひとつを深く掘り下げているというよりは、浅く広くといった作りなので、気負いせずサっと読むのに最適！低価格にもかかわらず、ページ数がめちゃくちゃあります。

やわらかい語り加減が特徴の作品だと、どうしても文やコマを削り、キャラの動きが秩序だってしまい、わざとらしくなりがちだが、この作品は違う。どんなにつらく、苦しかったかを激情に任せて独白する。でも少女の方はそうじゃない。面白い！文章力も語彙もあまりないので、上手く表現できませんがオススメです。合間に笑える要素がいくつか含まれていたから、そのおかげで面白いと感じつつ読むことができました。

この人の絵柄ではとてつもなく可愛いのですが、読者サービスで脱いだセミヌードはほとんど劣情が沸かないという立派なものです（笑）これでたくさん客が来るだろうと思ったけど台風だから誰も来ないという寂しいオチも面白かったです。すごく、物語の雰囲気にも合っているんですよ。懐かしさと嬉しさに買ってしまいました！話のオチも面白く非常に読み応えがありました。むちむち以外にも結末が気になりだす作品！

また、登場人物たちはどちらかというと今風な感じで、若い人物主体で勉学とは正反対な感じですが、その者たちが活躍していきます。個人的には満足だった。あやうく、PCにコーヒーを噴きかけるところでした。面白いのが、登場人物の名前がいっさい登場せず、目的や価値観だけを一人歩きさせて物語を展開する手法ですね。まず登場シーンから飛ばしていて、いきなり屋上の柵を乗り越えようとしたり、パンツ丸見えで主人公の上に落っこちたりしています。