たまきゃとでかける

何よりキャラが多彩で見ていてすごく楽しい！この作品は雰囲気を最大限に生かしたストーリーであり、大人気ヒロインである恋の魅力を余すことなく描いた逸品でした。独特のギャグセンスツボにきました。が好きな方にお勧めします。古い作品ですが絵柄と主人公の目つきの悪さにひかれて購入。

お金がないということで、食べ物や服に困っていますが、今回はとりあえず何とかなるので、そこは実際に読んでください。ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。特に何も考えずに楽しめる内容です。

面白いのが、登場人物の名前がいっさい登場せず、目的や価値観だけを一人歩きさせて物語を展開する手法ですね。どれも明るくて生き生きとしたキャラクターばかりなので、ちょっとしたひと時に読みんでみては如何でしょうか。をネタにしているのは、レアで思春期以降の男であれば多かれ少なかれ、興味のあるハナシだと思います。今回も見逃せません！どのお話もしっかりとした内容になっており、オチも丁寧についていたから面白かったです。

ヒロインと主人公のやり取りが微笑ましくて心がホッとします。なかなか切ないお話です。お話はシリアスですが、全体的に細い線で丁寧で、ツヤベタの画法で白黒のメリハリが効いた絵は非常に見易いです。前書き挨拶や、後書き挨拶もびっしり書き込まれており、古き良き時代の同人誌そのままのテイストが感じられました。の、どこか白くぼやけた空気がたっぷりと詰まった作品でした。

また、まるで緩やかな長い坂を上り終えた様な読後感にこの作品の、誤解を恐れずに言うなら少し不快な、それでいて病みつきになるような魅力を感じました。