お兄ちゃんはおしまい!22

ただし、皆が思い描くようなとは少し違うかもしれない。印刷して寝転がりながら読みたくなる、そんな一冊です。続きを心から楽しみに待っております。頭を打つとまるで別人になっちゃってギャップが凄まじいです。物語を締めくくるのにふさわしいボリュームとなっています。

ヒロインが学園を征服しようと企み、いろんな策略を練ったりする話なんですが、その手段が微妙にセコくて終始ほのぼのとした展開。小学、中学のころ、なにをするのが楽しかっただろうか。少年漫画のノリが好きな人におススメ。ゴチャゴチャしてないし、何描いてるか判別しにくいような描き方をされない作家さんですし、じっくりと読み進めていける漫画ですね。ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。

原作を知ってるなら多分爆笑すると思います。かくいう私も最高をつけさせていただきました。キャラの心情がわかりやすいので『あぁ、なるほど』と納得できた作品でした。でも告白があったり、それでも今までの関係でいたり、好きなのに命の取り合いをするという不思議な心理描写は期待通りでした。ヒロインがの設定は斬新でした。

まだこの物語を読んだ事が無い方は、先ず作者様HPのわさび抜きを読む事をおすすめ致します。むしろ只痛いだけである。ほのぼのとした素朴な絵柄で、ほっとする安定感があります。だんだんと追い詰められパニックに陥っていく中で気づいたみんなのやさしとあたたかさ……なんというか、人にやさしくしよう、そう思わせてくれる漫画でした。良質な暇潰し用としておすすめの同人誌です。