しまぐにきょうだい

出てくる宇宙人もとぼけた感じだけど、なかなか油断のならない存在でした。自分は元ネタを知らないのですが、普通にギャグマンガとして十分に楽しむことができました。最終回まで追っかけて行くつもりです。ストーリーパートも優しい雰囲気のお話でとても癒され、作者の原作愛を深く感じることができました。ヒロインがほんわかした雰囲気のしゃべり方で、胸キュンってなれます。

作者の方が実体験に基づき漫画にしたという事ですが、普通の漫画として読んでも面白く読めました。絵はカッコいい系ではなくどちらかというと可愛い感じの絵柄でした。原作を知っている方には特にお勧めできます。ムラムラする！あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。少々ネタバレ的になりますが、サンプルにある、えっちなシーンというのは、少年誌に載せられるようなささやかなものですので、そういったものが苦手な方にも全く問題ないものです。

内容的にはどちらもそれほど萌えやお色気が前面に出ておらず、読む人を選ばないなという印象でした。全体的に好きな人にとってはとても気に入りやすい作品ではないかと思います。相手の子にも同じ位の恋愛感情があればもっと違う結果になっていたのかもしれない。可愛くないはずがありません。面白いのが、登場人物の名前がいっさい登場せず、目的や価値観だけを一人歩きさせて物語を展開する手法ですね。

とてもおとなしそうな感じなのに突然アグレッシブになって殴りかかってくる暴力ヒロインになるとか夢がありますね。大変ボリュームがあり、読み応え抜群でしたが、この作品は予想を上回る満足感です。四コマの方は本当に楽しくてもっと続いて欲しいな、って思いました。いやあ、懐かしかったです。とっても感動的で、心温まるお話な筈なんですが……画風は少し古めな印象がありますが、むしろそれが良い味を出していて良かったです。