DECEMBER SKY

お手本の模倣から脱して自身のスタイルを徐々に見つけていく過程の記録のような作品です。絵的には背景がスッキリしており、シンプルで見やすくストーリーに集中して読める感じです。登場キャラクターも有名所ばかりなので、元作品を詳しく知らなくても十分面白いと思いますし、同人誌初心者向けとしてもいいように感じます。

このサークルの作品を購入するのは今回が初めてでしたが、作画がしっかりしていて好感がもてました。個人的には、全体としてとても気に入っています。それでいて随所に散りばめられたギャグが雰囲気を和らげます。絵柄に惹かれて購入。恋人になるまでの距離感やその過程ではなく、恋人になってからどのように彼女と接していくかが全体で描かれています。この作品が登場した時点で、原作はまだ序盤であり、本作の作者の鋭さには敬服する。

「痒いところに手が届く」ように、「読者」の求める「ネタ」を全て網羅しているようです。描き方としては手足が短めに可愛く描かれ、キャラクターごとに目の描きかたを変えて個性を強調しているのがポイントですね。不安ならば、それこそ言葉に出さないと、いけなかったのに……原作ネタのギャグが一々吹きます。ハンバーグの焦げ色なんて力を入れて（？）ますよ。

幸せに暮らしているはずの二人の仲が……ラヴラヴなだけに状況的に色々すれ違ってしまうのは悲しいものがあります。読み終えた時に、癒される（ほっ……、はぁ……）という感じがじんわりと心に染み渡る。値段もポイントです＞＜ｂ話のオチも面白く非常に読み応えがありました。黒髪ショートボブで非常に可愛い容姿をしていて僕っ娘。若干コミカルな要素もありストーリーもしっかりしている。

……はっ、思わず現実逃避してしまいました。漫画としてはかなり上質なお話が楽しめるというか、笑みが絶えないレベルでマジで面白い。