子守り狼ロボ ガク之進

登場人物の設定がいろいろと改変されているらしく、ギャグマンガならこうではないと、といった感じに壊れてる友人がすごくおもしろかった。ちょっとお目にかかれない、ヒロインの表情や仕草が可愛いです。原作のキャラ性を維持しつつもギャグに走り抜けることに全然不自然さを感じさせない所に作者の確かな力量を感じます。どちらか片方の原作を知っていれば楽しめると思います。そういった方々にお勧めしたい逸品です。

登場人物の過去や経歴が複雑だったり、キャラの繋がりが謎だったりして、結構感情移入しちゃってます。しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。いや、ギャグ漫画ですしね。長いこと原作をやってないので懐かしさがこみ上げてきました。内容がとても幅広くなってます。「痒いところに手が届く」ように、「読者」の求める「ネタ」を全て網羅しているようです。

あやうく、PCにコーヒーを噴きかけるところでした。一場面を切り出したようなイラストも和みました。みんなの心に暗い影を落としてしまう。シリアスなショートマンガもありましたが、それもまたよかったです。寡聞にして知らなかったのですが、鬱デレ……世界は広い。元々、作者様のサイトで公開されている漫画を愛読していました。

ギャグも原作への愛がありながらキレのあるもので、ページをまたぐ繰り返しネタもあります。いろいろ笑えましたが、最後の話で少し気になる言葉も……ですのでそういったことに免疫がない方はやめておいた方がいいでしょう。漫画の中にタキシードを着た仮面の男が出てくるのは私の黒歴史を刺激して心がざわざわしましたね。のギャグ本で、シリアスな部分はほとんどありません。

このサークルさんの作品全般に当てはまることですが、展開も作風も原作を尊重していながら、そっと？いぢっています。