サラダ記念日

コメントに困るのですがハッキリ言わせていただくと、内容としては地味ですね。でも、その地味さがすごいいい味を出してると思います。人気原作に便乗しない原作無しのオリジナル作品も中々侮れませんね。元ネタを知っている方も、知らない方も普通に楽しめる作品だと思います。

マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。会話のテンポや展開の早さなどもよく、読むのに苦労したりイライラしたりということは全くありませんでした。

ギャグ的には爆笑という感じではないのですが、おにぎり亭特有の後からジワジワ来る笑いが満載です。不思議な感じのするおもしろさに思わず笑い、気がついたらハマってしまっていました。そのネタは卑怯すぎです。がすごく笑えました。失礼ながら、お話はそれ程期待してなかったのですが、最近はお話も結構おもしろくなってきましたっ。ほのぼのがお好きな方は是非。

血の気の多い人格になったり、ミステリアスな人格に変化したりします。二人の行く末も良い！そのコピー本によると作者様は映画を見たとの事でしたが……そのの絵の凄い事、すごいこと……。それでいて随所に散りばめられたギャグが雰囲気を和らげます。笑えた、笑えました！完全なギャグ漫画で読んでいると思わず噴出すようなシーンが何個もありました。

そちらだけでもかなり面白く、それだけでも満足できるなーと思っていたのですが、買ってよかったです！だが、敵に人質を取られ、為すすべも無く服を脱ぐ事を強要される……けっこうハードコアな内容で組み合わせもユニークです。