きせかえ響さん

作画面でも白黒のクッキリとしたタッチに加え、トーンワークによる淡い濃淡が加わり画面の彩りが増しています。まずタイトルからして秀逸。（どっか編集部かゲーム会社行けば、すぐに売れちゃいそうとか思うのに……）元ネタがやや古いゲームですので、もし遊んだ経験があるのなら懐かしいと感じるかもしれません。全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。

でも、みんなにスポットがあたっているので、どの娘のファンでもOKでしょう。この作品の原作がゲームということなので調べてみたいです。原作知らなくてもむしろ問題ないです！こんな漫画があったとは今まで知りませんでした。どうやら彼女は普通の女子高生で、現代の日本からこの世界にやってきたようです。シリアスなショートマンガもありましたが、それもまたよかったです。

はたして彼らを待ち受けるのは希望か絶望か……今回も必見です！残念なのは、もう少しページ数が欲しかったかな……という所でしょうか。古き良き昭和の時代に描かれたかのような劇画調ペンタッチがもう最高！特に、憧れの勇者様に出会えると夢見ている女の子のお話が王道コメディという感じがして面白かったです。どのキャラに傾倒するかは読者の自由ってね。

ギャグも原作への愛がありながらキレのあるもので、ページをまたぐ繰り返しネタもあります。原作知らなくても充分笑えます。この作品はが面白いので是非読んでみてください。不思議な力を持った少女が舞い込んできたがそれを温かく迎え入れる男というハートフルなストーリーでいいですね。もちろん今回も相変わらずなまったり日常ネタを収録。元ネタは知りませんでしたが、ほのぼのとした内容で安心して読むことができました。