アズアゴーレム

どうやら彼女は普通の女子高生で、現代の日本からこの世界にやってきたようです。元々、のお話は大好きです。もともとの性格がおとなしめな性格なだけに、他の人格がとてもギャップがあり楽しく読むことが出来ました。まず最初にキャラクター紹介なども用意されている点が読みやすくて良かったです。最初、この作品に興味はあったのだが、なにぶん古い作品なのでどうしようか迷っていたけど、買って良かった！

お手本の模倣から脱して自身のスタイルを徐々に見つけていく過程の記録のような作品です。二人の行く末も良い！内容が短く、とても分かりやすいので読みやすくなっています。主人公とヒロインの出会いから恋愛関係の芽生えまでが、今作で描かれている内容です。主に踏み付けと足責めで露出はなしです。お話はシリアスですが、全体的に細い線で丁寧で、ツヤベタの画法で白黒のメリハリが効いた絵は非常に見易いです。

他のキャラクターはあまり出てこないので、純粋にこのキャラクターが好きなら買って損はないと思います。今後の活動に期待できますね〜。姉妹であり、かつ同姓であるがゆえの繊細な心理描写も良く出来ているし、互いが互いを想うが故に出した答えの切なさと寂しさ。風の音が聞こえてきそうなラストシーン。丁寧な書き込みが、物語の文章で語らず部分についても、空気感のようなものをかもし出し、すんなりと物語にはいっていくことができます。

購入したときは悲しい話かなと思いましたが、読んでみると悲しさだけではなく、やさしさやおもしろさといった感じがうまく調和をなしていました。そんな魅力のあるキャラクターでした。ギャグも大体1Pにまとめられているので、わかり易く面白いものばかりでした。「鬱」の名を冠する作品としてあるべき姿なのかもしれません。ですのでそういったことに免疫がない方はやめておいた方がいいでしょう。