貫けグングニル〈中〉

紙媒体は絶版なので入手方法はこの電子媒体のみとなっています。全体的なレベルは高いので、続きを読んで満足したいな、という気持ちにはなりました。ただ軽い気持ちで読んでいると最後のシーンでショックを受けると思いますので、何を言われても驚かない心構えで読むと良いかもしれません。

過去の話と現在の葛藤が複雑に絡み合いながら少しずつ物語は進展していきます。丁寧に描かれた背景や料理、海外ホームドラマを彷彿とさせるセリフ回し、と先の展開がわかっていても何度となく読み返したくなる作品です。キャラは筋肉質ですが、ムキムキってわけでは有りません。もともとの性格がおとなしめな性格なだけに、他の人格がとてもギャップがあり楽しく読むことが出来ました。

ただ、お話自体は良く出来てます。色々なキャラクター達が出てきて、面白おかしいことをやっている感じです。でも、笑いだけじゃ無いんです、とても心に優しい、癒されたいときに、心があたたまって、愉しくなるお話です。これぐらいしか見当たりません。行動も言葉使いもこの雰囲気と設定に合わせた物ですから、作品の全てが一つに感じます。

話を構成する上での舞台設定の役割さえ果たしていればオッケー、という考えのようです。相変わらずキャラが可愛くて、短編といえどストーリーの起承転結もしっかりしていて楽しめました。登場人物も上手く描かれていましたし、誰だか簡単に分かるのがよかったです。この作品単体でも充分笑えますが、「書いてある」プレイ後に読むと爆笑必至！ヒロインがほんわかした雰囲気のしゃべり方で、胸キュンってなれます。

そして、全編ギャグなのでこのゲームが世代な人ももちろん、若い人まで楽しめると思います。ギャグ風の同人誌になっていますので、元ネタについて知らなくても問題ありません。元々、のお話は大好きです。