瀟洒パニッシュメント咲夜

コマ割やキャラクターのカットの仕方、ストーリーの進むテンポが素晴らしいので、書き込まれた描写の割りに、非常に読みやすい。カラミ等は一切ありません。どんなに殴られても、蹴られても、ちゃんと主人公は、言葉を伝えています。忘れていた『何か』を、考えてみるのも良いかもしれません。

が満遍なく可愛い作品です。が出てきますが、ハードな描写は無く安心して読む事が出来ました。でも個人的に読んだ感想としては「こんな逃げ道もあるんだなぁ……」といった印象ですね。是非、このの物語をもっと書いて欲しいものである。かわいさがすべてを満たしてくれます。そんな感覚が好きな人へ。

相手の子にも同じ位の恋愛感情があればもっと違う結果になっていたのかもしれない。あまり見かけないから自分で描くという、同人作家の鑑のような動機から描かれた漫画は、熱意が伴っていることもあって内容がとても面白かったです。建物や道などが丁寧に描かれており人物がそこにいるという印象を感じました。マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。

また、まるで緩やかな長い坂を上り終えた様な読後感にこの作品の、誤解を恐れずに言うなら少し不快な、それでいて病みつきになるような魅力を感じました。ギャグ要素が多く、テンポも良いのでめちゃくちゃ面白くてサクサク読めちゃいます。スクール水着が眩しい青春の一コマである。当時の同人誌というものの時代が感じられる作品です。その理由が結構深い感じで、なかなか印象に残りました。しかも健全。特にこれだけは負けないポイントという質問で短期仕上げと答えられているところは、思わず口元がほころびました。

の、どこか白くぼやけた空気がたっぷりと詰まった作品でした。