モペットを直す男1

エロはおまけで、悪に洗脳される女の子が見たい人（しかもギャグオチが好きならなおさら）と言う狭い範囲にはお勧めです。しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。

のギャグ本で、シリアスな部分はほとんどありません。関連作を読んでいないので若干よくわかんないとこもありました。ファンタジー冒険風な出で立ちのパーティーにフォーカスを当てストーリー仕立てにもなっています。特に青い空の絵がものすごく綺麗で、少し泣いてしまいました。でも、これで終わりではないので、続きに期待したい！

ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。四コマは読みやすく本編を知らなくても楽しめましたし、ボリュームも十分でコスパも良いです。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。原作を遊んだことがある人ならよくわかる、思わず笑ってしまう部分が取り扱われています。

キャラクターたちの掛け合いが面白く、てんぽもの良さも相まってとても読みやすくて良いです。もともとの性格がおとなしめな性格なだけに、他の人格がとてもギャップがあり楽しく読むことが出来ました。元ネタはあまり知らなかったのですが、作品の冒頭のページで設定が書かれてあるのでわからないなーという人でも楽しめると思います。特にすることもなくマッタリ、ほのぼのなギャグマンガなので多くの人が楽しめるかと思います。

せつなくて、思わず涙が浮かんでくるようなストーリー。原作のメインキャラが総出動して原作ネタのギャグ満載のコメディ作品となっています。