濃州関住兼定作 十二

女の子同士でいちゃつくだけが百合ではないと教えてくれた作品でした。じっくりと読み込むことをおすすめします。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。こちらもオマケとは思えない質の高さ。と言えば、ホラーと言うか怖い一面がありますが、このイラストにはそういう部分は一切無し！

作画面ではいつものように白黒がクッキリついた絵で見やすく、スラスラとあっという間に読み終えました。何かにつけて読み返し、今も手元にあります。原作を知らずとも楽しめると思われます。元ネタは知りませんでしたが、ほのぼのとした内容で安心して読むことができました。陰毛や乳首すら出ていないのに、ここまでエロを感じさせるとは……。建物や道などが丁寧に描かれており人物がそこにいるという印象を感じました。

ほのかにエッチな雰囲気があってスク水や浴衣もあるのでそういう服装フェチな方で楽しめると思います。なんとかして病気を治そうという気構えがあり、見ていて頭が下がる思いである。やはり原作を知っている方にオススメですね。キャラクターたちの掛け合いが面白く、てんぽもの良さも相まってとても読みやすくて良いです。忘れていた『何か』を、考えてみるのも良いかもしれません。

どうやら彼女は普通の女子高生で、現代の日本からこの世界にやってきたようです。英霊は誰かのシーンなんかはおもわず思わず顔がニヤニヤしてしまいます。元のゲームは全く知らなかったのですが、作品の冒頭で登場人物の紹介ページがありますので、特に問題はなかったですね。ギャグも大体1Pにまとめられているので、わかり易く面白いものばかりでした。

過去に原作もプレイしたのでノスタルジックな気分で読ませていただきました。短い漫画の難しいところは「少ないコマでいかに綺麗に面白く起承転結を詰め込むか」にあると思いますが、この作品では起承転結がしっかりしていたので楽しめました。