勇者と魔王―出会いの章―

こんな漫画があったとは今まで知りませんでした。もののお話。元の作品を知りませんでしたが、始めのページで簡潔に設定が描かれているので、知らなくても十分に楽しむことができました。550円で買いましたが、間違いなくそれ以上の価値のある内容です。ボリュームがあるので読み応えもある作品です。

どの話もなんだか可愛らしくて見てるほうがなんとなく照れてしまう作品です。それはともかく、絵に惚れた人は即！買いだと思います（ほんとに）。絵的には背景がスッキリしており、シンプルで見やすくストーリーに集中して読める感じです。コマ割りも違和感がなく、見やすかったです。なかなか切ないお話です。これぐらいしか見当たりません。

でも告白があったり、それでも今までの関係でいたり、好きなのに命の取り合いをするという不思議な心理描写は期待通りでした。今回は自販機の前で話は進み、飲食物を目の当たりにしながらも買えない無一文を強調する場所設定もニクイですね。まずは立ち読みサンプルにゴーオモシロイと思ったあなたさてご購入（^p^=^p^=^p^）シリアスあり、ギャグは沢山ありと、読み応えがあります。

2人のやり取りはとても微笑ましくて読んでて楽しくなります。ちょっと頼りない主人公の態度にもどかしく思いつつも応援したくなる不思議な魅力を持っている……かな。もちろん漫画も収録。シリアスの間にコメディを挟むのがいいアクセント！ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。

各イラストもさることながら後ろ表紙は力が入っていると感じる。子供って、こんなトコあるよな〜、こんな暴言言いそうだな〜と共感しながら、何やらおかしい四コマに笑ってしまいました。