おんなのこ以上、魔女っ子未満！5年生

原作を知っている方には特にお勧めできます。商業紙でも同人でも、を扱っているものは少ないので、とても貴重なものを見れた気がする。男との絡みはありませんが、かなり扇情的な姿で戦い、大股広げて食い込みも気にせず戦う姿に反応しまくってしまいました。だからといって買わずに見過ごすにはモッタイナイ一冊であると個人的には思います。

最高のエンディングでも最悪のエンディングでもない、一つの節目。作画面でも白黒のクッキリとしたタッチに加え、トーンワークによる淡い濃淡が加わり画面の彩りが増しています。元ネタを知っている人には思わずニヤリとする。見て損は絶対無い作品だと思います。エロはおまけで、悪に洗脳される女の子が見たい人（しかもギャグオチが好きならなおさら）と言う狭い範囲にはお勧めです。

主人公とヒロインの出会いから恋愛関係の芽生えまでが、今作で描かれている内容です。不思議な世界観のせいかもしれません。描き方としては手足が短めに可愛く描かれ、キャラクターごとに目の描きかたを変えて個性を強調しているのがポイントですね。寡聞にして知らなかったのですが、鬱デレ……世界は広い。絵柄のタッチも細かいところまで丁寧に線をかいているし好感がもてました。

少女は冷淡に振る舞うことで良心の呵責を打ち消そうとしますが、路傍の花に向けていた優しい眼差しを指摘されてますます決意が揺らぐことに。不良少年とは言っても髪を染めて煙草を吸う程度のもので、一人でいるのを好む、そして委員長のパンツには赤面しちゃう可愛らしい一面もある普通の高校生ですので感情移入し易いと思います。ほのぼのとした素朴な絵柄で、ほっとする安定感があります。戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。