あすかイルシオン第77話「三姉妹」

ギャグがぎっしりと詰め込まれています。どんなにつらく、苦しかったかを激情に任せて独白する。……はっ、思わず現実逃避してしまいました。今回はギャグもありますがシリアスもありたくさんの話がつめこまれ充実した内容になっています。だが、それで彼女が救われていくようにも見える。

このサークルの二次創作本を何冊か手に取った事がありますが、まさかオリジナルの作品までもこんなにクオリティが高いのは本当に凄いと思います。前書きと後書きに質問系、全体的にゆるい感じのコメントなど、廃れてしまった文化がぎっしり詰まっていて懐かしくなりました。すげーコレ。愛する人とかならずしも一緒になることだけが幸せではないという二人の愛の形には、と言うジャンルを超えた涙なくしては語れない結末である。

全編ギャグなのかなと思いましたが、ところどころシリアスな場面があったのですが、あまり暗いものでもないので読みやすいかったです。原作単行本と同じシチュエーションでありながら、おもしろおかしく遊んでおり、アニメだけよりも原作単行本も読まれていた方はより楽しめる要素が含まれております。当然そちらを先に見てもらって知っている方が楽しめる内容となっていると思います。正直、凄い作品だと思います。

ギャップ萌え作品が好きな人は特に楽しめる作品だと思います。の問題がテーマのため、心の病を経験したことがある人は共感できる部分が多いと思います。妥協の無い丁寧な書き味は、たとえ1つ1つのコマに切り取ってしまったとしても、ストーリーが溢れてくるような、生き生きとした表情を持っている。どちらも秘められた気持ちのような何かが表面化しているので、見ていて楽しかったです。

原作に対するフリートークもあって作品への愛が伝わってくる良い作品でした。