秋山殿は今日も元気

だが、これはの名を借りた感動の純愛物語である。元ネタが元ネタだけにこの作品もギャグテイストです。ヒロインのキャラが絵的にも性格的にも魅力的だと思います。自分はとてもいいと思いました。あちこちでギャグとバトルを交えつつ、クライマックスに向けて話が集約されていきます。

軽快なギャグとトークなどの掛け合いで各小話は進んで行くのですが、ギャグの間に垣間見えるシリアスな部分が見所です。たぶん原作知らなくてもすごく楽しめると思います。汗が飛び散り、乳尻が揺れる、セクシーでハードなが楽しめます。話につながり自体はありませんが時間軸は共有しているようです。ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。

全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。その少女の記憶が飛んで、時系列を少し巻き戻す形で本編が始まります。ヒロインの何気ない仕草の一つ一つが妙にエロく、18禁ではないのに18禁ぽい雰囲気でドキドキしてしまいました。ビール好きとギャンブル好きに堪らないあの話です。18禁作品ではありませんが、かなりのクオリティ高い作画で鑑賞用として楽しませていただきました。

この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。でも少女の方はそうじゃない。メイド服を試しに着てみて鏡の前でクルリと回って確かめている姿は最高にかわいいです！（もう少し長くてもよかったかも？）　また、登場人物たちはどちらかというと今風な感じで、若い人物主体で勉学とは正反対な感じですが、その者たちが活躍していきます。