こんな気持ちを何て呼ぼう？

キャラが結構いてて、それぞれが動き出してストーリーに絡んできているのでオモシロイです。シナリオが非常にすばらしい作品なので。ギャグの内容も、あるある、そうだよねそう思うよねっ！読むだけで癒される作品です。萌え系漫画ではよく見る、下着としての機能を果たしてなさそうな（笑）小さなパンティ「スキャンティ」（ローレグ）へのこだわりを感じます。

現代社会の闇の部分というかムリがたたった部分がモチーフのため、多くの人に読んでもらえれば社会全体としての理解も深まるのではないかと思います。ストーリーの設定が面白く、ギャンブル漫画のような非常に緊迫した展開……本当に話の続きが気になって仕方ありません。シリアスな展開もありますが、暗さはなく爽やかな感じがあるので、暗めなストーリーが苦手な人にもおすすめです。セックスのシーンはまったくありませんが、肉体をぶつけ合う女性たちの姿はかなり扇情的です。

ですが、原作を知らなくとも楽しめました。恋人になるまでの距離感やその過程ではなく、恋人になってからどのように彼女と接していくかが全体で描かれています。絵は、綺麗に纏まっていますし、話もゲームの流れから納得できる作品だった。出てくる宇宙人もとぼけた感じだけど、なかなか油断のならない存在でした。

ギャグ的には爆笑という感じではないのですが、Lyricism December特有の後からジワジワ来る笑いが満載です。どのキャラに傾倒するかは読者の自由ってね。どんなにつらく、苦しかったかを激情に任せて独白する。何よりキャラが多彩で見ていてすごく楽しい！個人的好みで言うとイラストの絵柄が最高。シリアスストーリーと書いてありましたが、さほどシビアなシーンもなく、少年漫画的として安心して読めます。

あのシリーズが好きだった方なら、すんなり受け入れられると思います。