ヤンキーお嬢様

これぞ正にしたたかでしなやかな外交だと思いました。だが、それで彼女が救われていくようにも見える。は本っっっ当に愛に溢れた物語です。絵ももちろんですが作品の内容も個性があって良いです。当然そちらを先に見てもらって知っている方が楽しめる内容となっていると思います。

また、まるで緩やかな長い坂を上り終えた様な読後感にこの作品の、誤解を恐れずに言うなら少し不快な、それでいて病みつきになるような魅力を感じました。110円の価値は十分、元が取れたと感じられます。じつに感動できます。相変わらず、キャラの肉体美がすごく好きな作品でこのシリーズは全て鑑賞しています。若干コミカルな要素もありストーリーもしっかりしている。絵がかなりいいです。作家さんのセンスのよさがわかります。

女の子同士でいちゃつくだけが百合ではないと教えてくれた作品でした。読み終えた時に、癒される（ほっ……、はぁ……）という感じがじんわりと心に染み渡る。マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。具体的なキャラ描写がなかったがようやくとして、ストーリーに入ってきました。

コミカルなタッチで、軽快なテンポでストーリーが進んで行くので読みやすかったです。コマ割やキャラクターのカットの仕方、ストーリーの進むテンポが素晴らしいので、書き込まれた描写の割りに、非常に読みやすい。エロはないです。考証は確かに相当ぶっ飛ばしてますが……まぁそういう部分はあまり問題ではないでしょう。スタイルは原作の雰囲気をよく捕らえており、顔は特に目などがより優しくカワイイ感じになっていました。

単純に読んでいて面白い、そういう基本に忠実な作品を出せることは結局は作者の力量次第であるため、これほど素晴らしい作品に出会えたことに本当に嬉しい限りです。どちらも秘められた気持ちのような何かが表面化しているので、見ていて楽しかったです。