チョコさんとSさん

このサークルの二次創作本を何冊か手に取った事がありますが、まさかオリジナルの作品までもこんなにクオリティが高いのは本当に凄いと思います。女の子同士でいちゃつくだけが百合ではないと教えてくれた作品でした。そちらだけでもかなり面白く、それだけでも満足できるなーと思っていたのですが、買ってよかったです！内容もいい感じですしチョイエロがまたいい味をつけているので私としてはオススメできるものです。

余計なことは言わずに命乞いをしろと告げる女の子に対して、キザなセリフを言ってなんとかしようと考える主人公が面白いですね。また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。しかしながら、ヒロインの頑張る姿と、周囲に理解する人が増えていく様子が、見ていて心地良い。ギャグ風の同人誌になっていますので、元ネタについて知らなくても問題ありません。

原作は未読でしたが、この作品が気に入ってパロ元も読ませていただきました。本編だけではなく、裏話とかを見るのが好きな方はぜひ！文章力も語彙もあまりないので、上手く表現できませんがオススメです。主人公とヒロインのキャラが個性的で愛着が湧きます。不安ならば、それこそ言葉に出さないと、いけなかったのに……表紙がパッと見でかわいかったので、セール中ということもあったのでササッと買いました。

その姿勢が彼女が鬱キャラでありながら、忌避感を感じない理由かもしれません。ただ、主人公の扱いがひどすぎます！オチもクスリと笑えます。全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。みんなを狙ってます。この同人誌は相当にコアなネタが満載で、古くからPCを扱ってきた人ほど笑えるというか、頷けるネタの宝庫です。