幻想軌譚4巻

医学的な異常は見つからなくても、身体は不調を訴え、身近な人にすら理解されなかったりしつつも、何とか外に出たり先に進もうとする主人公の必死な姿が描かれており、応援したくなります。女の子同士でいちゃつくだけが百合ではないと教えてくれた作品でした。

足元に咲く花も踏めないほど優しい性格の彼女が取る行動とは―――。ところどころに出てくるちっちゃい妖精（？）が可愛いです。昔懐かしののパロディギャグマンガとのことですね。漫画としてはかなり上質なお話が楽しめるというか、笑みが絶えないレベルでマジで面白い。画質も公開版より綺麗で読んでいて快適ですし、ボリュームもたっぷりで大満足です。

価格も手頃なので、絵柄が気に入れば購入してみてはいかがでしょうか。話が進むにつれ、主人公の異能っぷりがだんだんと目だってくる所も見逃せません。その昔、おもちゃ屋さんにアニメロボットのプラモデルを買いに行っていた頃、いつも商品陳列棚で異色のオーラを放っていたロボットのパッケージ。キャラーがその話にぴったりで、明るくていい人達です。

大変ボリュームがあり、読み応え抜群でしたが、この作品は予想を上回る満足感です。シリアスな描写ではありますが、「いい関係だな〜」と、なんだか微笑ましく感じてしまいます。あの時の思い出が蘇ってきて、とても楽しくて笑えるギャグ本でした。作家さんのコメントが読めるのも楽しみのひとつです。合間に四コマ漫画もあり、全体的にほのぼのとした緩い日常を描いているので、まったり読めるのも良いです。

男の子を驚かすために女の子がゆっくりと近づいていくしぐさがとても可愛い！550円で買いましたが、間違いなくそれ以上の価値のある内容です。個人的好みで言うとイラストの絵柄が最高。ページをめくりながら懐かしいなーと思いながら昔のことを思い出しました。