RoseMaid

ファンのファンによるファンの為の作品です。絵は若干癖があると思う、好き嫌いは分かれそうだが妙にエロイというか色っぽい。その少女の記憶が飛んで、時系列を少し巻き戻す形で本編が始まります。元の作品を知りませんでしたが、始めのページで簡潔に設定が描かれているので、知らなくても十分に楽しむことができました。

内容は前半がキャラクターの顔見せで、後半がメインになっています。良い作品をありがとうです！のギャグ本で、シリアスな部分はほとんどありません。絵本や童画のフィールドでも活躍した往年の名イラストレーターたちを彷彿させる垢抜けた画風に驚きました。古い作品ですが絵柄と主人公の目つきの悪さにひかれて購入。を突き詰めてしまうと、こんな笑える結果になるとは……という意外性が有って、悪くない読了感でした。

あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。これがだいぶ前の絵だとは思えません！当時のほんわかとした自由な合同誌のノリを感じ取ることができます。と銘打ってはありますが、適当には見えない、しっかりした内容だと思いました。お話はシリアスですが、全体的に細い線で丁寧で、ツヤベタの画法で白黒のメリハリが効いた絵は非常に見易いです。

余計なことは言わずに命乞いをしろと告げる女の子に対して、キザなセリフを言ってなんとかしようと考える主人公が面白いですね。とりあえずはこれからどんなふうに話が展開していくかですね。キャラクターたちの掛け合いが面白く、てんぽもの良さも相まってとても読みやすくて良いです。元ネタを知りませんが、セールでお安かったので購入させて頂きました。みんなを狙ってます。絵も丁寧に書かれているので、読んでいて楽しいと思います。

大ファンの自分で、二次創作物もかなり買ってきた自分ですが、いいものが読めてめっちゃ嬉しかったです。