一松警部の憂鬱

「元ネタ」知らない方はいないと思いますが、知らない人はそれなりに、知ってる人はより一層、楽しめる。ただ、お話自体は良く出来てます。絵的には背景がスッキリしており、シンプルで見やすくストーリーに集中して読める感じです。どんなに殴られても、蹴られても、ちゃんと主人公は、言葉を伝えています。それこそがこの作品のテーマ、持ち味です。ただ可愛いだけじゃない、常識や偏見、そしてつがいに対する大きな愛が伝わる内容になっています。

本作はという心の闇を、上手くストーリーに織り込んでいるように思う。人情話が好きな人は、読んで損はないと思います。どちらも勢いがあり、とても笑えました。すごく気になる作品となりました。おかげで全体の暗さが薄らぎ読みやすい印象があります。絵柄に惹かれて購入。ヒロインのコスプレがめちゃくちゃかわいいです。時間のたつのを忘れていっきに読んでしまいました。

同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。やさしく、せつなく、感動的な、この作品はおすすめです。（どっか編集部かゲーム会社行けば、すぐに売れちゃいそうとか思うのに……）相手の子にも同じ位の恋愛感情があればもっと違う結果になっていたのかもしれない。作風が異なるといっても、殺伐とした展開は一切なく、全編ギャグ&ほのぼのな内容。

戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。特筆すべきは、作者さんの書かれるキャラクター！最初に懐かしいと思ってしまったのは、どうなのでしょうね。でも、短いなりに良くまとまって、オチもウィットが効いてます。具体的なキャラ描写がなかったがようやくとして、ストーリーに入ってきました。購入したときは悲しい話かなと思いましたが、読んでみると悲しさだけではなく、やさしさやおもしろさといった感じがうまく調和をなしていました。