Trip the Darkness

雰囲気のある絵でしかもちゃんと描きこみしてあるので安心して読めます。ギャグ展開ばかりなので、元の作品を知らなくても十分楽しめるものになっていると思います。好きの人なら、受け入れられると思います。ヒロインと主人公のやり取りが微笑ましくて心がホッとします。ギャグの内容も、あるある、そうだよねそう思うよねっ！ビルのスキマから見える空、青い空折り重なった雲に、沈む太陽の光が照らす都会の空が見せるどこか寂しげで綺麗な夕焼け。

シリアスストーリーと書いてありましたが、さほどシビアなシーンもなく、少年漫画的として安心して読めます。どんなに殴られても、蹴られても、ちゃんと主人公は、言葉を伝えています。こんな絵のうまい人がなんで知られてないんだろう？といつも思っています。キャラの裏設定や作者さんが質問に答えていく「一問一答」のコーナーもあり、面白かったです。原作を遊んだことがある人ならよくわかる、思わず笑ってしまう部分が取り扱われています。

スタイルは原作の雰囲気をよく捕らえており、顔は特に目などがより優しくカワイイ感じになっていました。はい、アレです。オチがいい。ほんのりと前向きな気持ちになれる作品、心から好きだ 他の人にも読んでもらいたい、と思える作品です。何かとお疲れの方に。でも、短いなりに良くまとまって、オチもウィットが効いてます。高校生の頃のさわやかな懐かしい感覚がよみがえる様でした。

大ファンの自分で、二次創作物もかなり買ってきた自分ですが、いいものが読めてめっちゃ嬉しかったです。絵柄も加わって最初から最後までほのぼのとしており、誰でも楽しく読めると思います。余計なことは言わずに命乞いをしろと告げる女の子に対して、キザなセリフを言ってなんとかしようと考える主人公が面白いですね。